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シムケントにて 1



だが、次に訪れたシムケントの街では最悪な目に遭った。

シムケントも巨大な街で、その広さからしてかなりの人が生活していることが車の量や人の賑わいから察することができた。
こんな辺境の土地をも近代化の礎を築いた旧ソビエトの権力がいか程のものだったのかをオレは漠然と考える。
もちろん旧ソビエトの知識などほとんど持ち合わせていないオレが回想できるのは、かつてこんな進んだ産業文明をもつ軍隊の進撃を日本軍は食い止めたことがあるという歴史的事実だった。
別段そのことを今更誇りに思うつもりもなかったが、自国の領土を守るための戦いに勝てそうだから戦うとか、負けそうだから戦わないとかの理由は存在しないんだなということをオレは漠然と思っていた。
だって、当時日本よりもはるかに進んでいた科学テクノロジーと巨大な戦力だけを想定したのでは戦略も成り立たないほどに旧ソビエトと日本とでは軍事力に開きがあったであろうことをシムケントという田舎都市はオレに教えていた。

さて、シムケントの街ではカザフスタンの人間とロシア語でのコミュニケーションをタクシーの運転手でと思い、値段交渉をしていたところだった。

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